記事を担当するのは「まだ」です。
助手の「だま」です。
~こんな人に読んで欲しい~
- 研究職になるか迷っている人
- 研究職を目指している人
- 研究職のリアルなメリット・デメリットが知りたい人
現在、地方の旧帝大で研究職として働いています。
研究に関しては、大学4年生のときに研究室に入ってからなので、かれこれ約10年ほど研究ばかりしています。
そんな研究人生で、多くの大学教員を見てきており、特任教授も多数見てきました。
テレビを見ていると、よく○○大学特任教授という肩書が出てきますよね。
ただ、特任教授って一体何者?
って思ったことはありませんか?
- 特任されてるからなんかすごそう
- 実は肩書きだけ?
- 普通の教授とは何が違う?
聞いたことはあるけど深く調べたことはない言葉かなと思うので今回は特任教授について記載していきます。
- 特任教授とは?
- 実はやばい特任教授
- 特任教授になるには?
研究職とは…
研究職は学術的アプローチにより、これまでにない技術や理論を創出する仕事です。
研究職は「基礎研究」と「応用研究」に分類できます。
応用研究
応用研究は、基礎研究により発見された知識を利用して、実用化に向けて発展させる研究です。
応用研究は、新しい物質や原理を利用して、製品やサービスをつくり出すため、企業で行われる場合が多いです。
基礎研究
基礎研究は、まだ発見されてない未知の物質や原理を発見し、そのメカニズムなどを理論的に解明していく研究のことです。
基礎研究は、より学術的なアプローチが求められ、大学や国の研究機関で行われている場合が多いです。
特任教授とは?
まず始めに特任教授とは何かについて
特任教授とは・・・
特任教授は、大学に一定期間限定で雇用され、プロジェクトや研究などにより講座を開き、学生の指導に当たります。
- 特任教授は、大学等で「主任教授」などといった正規の教員としての職位を表すものではない
- 大学によっては、東大では「特任教授」、京大では「特定教授」などといった呼び方にも違いがある
- 特任教授は一般的には正規の教員と同じように研究や教育活動を行う
- 正規の教員と異なり、一定期間限定で雇用されるされ、勤務日数が少ないなど様々な特徴がある
他にも、特任准教授、特任講師などもあります。
なるほど。期限付きの教授みたいな感じですかね?
期限付きはあってますが教授というわけではないかもしれません。後程解説しますね!
特任教授の給料は?
ところで特任教授はどのくらいの給料をもらっているんでしょうか?
特任教授は、非常勤や短期間の雇用形態であるため、給与は教授に比べて低くなる傾向があります。
特任教授の場合、1ヶ月あたり30万円から50万円程度が一般的なようです。
意外と少ない?
ただし、大学や雇用形態、研究実績や能力によって給与は異なる(昇給・賞与などの制度)ため、一概には言えません。
実はやばい特任教授
特任教授のやばい現実についてお話します。
重要
- 教授と特任教授の最大の違いは任期の定めがあるかどうかです。
- 教授は定年まで働けるのに対し、特任教授は任期が1年から数年と各大学で定められています。
極端な言い方をすれば、特任教授は給料の高いポスドクのようなものです。
「特任」と付くので教授より偉いのかと勘違いされがちですが、教授の方が偉いです。
完全に特任教授の方が教授より偉いと思ってました。
特任教授は大学の企画したプロジェクトを遂行するために雇われているため、プロジェクトに関係ない研究を自由に出来なかったり、学生の教育指導にあまり携われない印象があります。
そしてプロジェクトが終われば、大学を去らなければなりません。
私もこれまで何人もの特任教授を見てきました。正直、外から見ていると特任教授と教授の違いはわかりません。
しかし、特任教授はいつの間には大学から居なくなっています。それを知って、あの人は特任教授だったのだと気づかされます。
シビアですねぇ〜
特任教授になるには?
どうやったら特任教授になれるかについて
まずは博士号を取得する必要があります。一般に特任教授は博士号を持つことが求められるため、学位を取得する必要があります。
特任教授には以下のような実績が求められます。
- 研究実績: 特任教授は、教育や研究において優れた実績を持つ研究者であることが求められます。具体的には、学術論文・学会発表・特許・外部獲得資金などです。特に、特任教授は大学の企画したプロジェクトを遂行するために雇用される場合が多いため、そのプロジェクトに関連する特定の分野において優れた業績をあげておく必要があります。
- 企業経験や社会貢献: 特任教授は、企業や社会との連携や貢献も求められることがあります。例えば、実業界との共同研究や産学連携、社会貢献活動や地域貢献活動などが挙げられます。特定の研究分野におけるリーダーシップが求められるわけですね。
- 教育実績: 特任教授は、大学での教育においても優れた実績を持つことが求められます。具体的には、授業の評価や質、学生からの評価、教育研究における成果、学生指導や講義企画などが挙げられます。しかし、正規の教授ほどは教育実績は求められない印象です。
特任教授になるにも大変なんですね。
ちなみに特任教授になるにはどうやって応募すればいいのですか?
大学の募集に応募するには、大学のウェブサイトや求人情報(JREC-IN Portal - 国立研究開発法人 科学技術振興機構など)をチェックし、応募条件や応募方法を確認することが必要です。
もう一つ、定年退職後に特任教授として再雇用されるケースもあります。
大学在籍中に優れた研究業績を残して、大学側にもう少しこの教員を残したい(メリットがある)と思ってもらえれば特任教授として再雇用される場合があります。
しかし、定年退職後に再雇用される場合は、雇用は1年ごとの契約になるケースが多く、いつ契約を切られてもおかしくありません。
まとめ
今回は大学の特任教授について、特任教授とは、特任教授の現実、特任教授になる方法等について記載しました。ポイントを以下にまとめます。
- 特任教授とは、大学が専門的な分野で短期間の期間で教育や研究などの業務を担当する非常勤の教員職である
- 特任教授の任期は、1~5年間が多い
- 特任教授の給料は、1ヶ月あたり30~50万円程度
- 特任教授は、研究費や業務内容に制約があるため、自由な研究や教育活動をしづらい
- 特任教授になるには、研究実績、企業経験や社会貢献、教育実績が求められる