研究職

研究職の年収は低いor高い!?本当のところはどっちなのか!?研究職として給料をもらっているので答えます。

2022年8月6日

記事を担当するのは「まだ」です。

簡単プロフィール

  • 偏差値36のど田舎高校卒業
  • 大学から研究に目覚める
  • 研究職10年以上の研究職ジャンキー
  • 20代で助教就任
  • 現在、旧帝大にて助教として勤務中
  • 既婚で子ども1人います

~こんな人に読んで欲しい~

  • 研究職になるか迷っている人
  • 研究職を目指している人
  • 研究職のリアルな年収事情が知りたい人

研究職をやっていると一番きかれるのが「研究職って何しているの?」です。

(会社員の方からしたら変な業界なのでしょうw)

その次に聞かれるのが「研究職って儲かるんだろ?」です。

私は大学の研究職なので「教授」のイメージで給料が高い!となるのでしょうね。

ということで今回はお金のお話です。

研究職は稼げるのか?

について記載していきます。

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研究職とは

研究職は学術的アプローチにより、これまでにない技術や理論を創出する仕事です。

研究職は「基礎研究」「応用研究」に分類できます。

基礎研究

基礎研究は、まだ発見されてない未知の物質や原理を発見し、そのメカニズムなどを理論的に解明していく研究のことです。

基礎研究は、より学術的なアプローチが求められ、大学や国の研究機関で行われている場合が多いです。

応用研究

応用研究は、基礎研究により発見された知識を利用して、実用化に向けて発展させる研究です。

応用研究は、新しい物質や原理を利用して、製品やサービスをつくり出すため、企業で行われる場合が多いです。

大学と企業の研究職の年収

1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は 433 万円(対前年比 0.8%減)であり、これを男女別にみると、男性 532 万円(同 1.4%減)、女性 293 万円(同 1.0%減)となっている。
1年を通じて勤務した給与所得者の平均年齢は 46.8 歳(男性 46.8 歳、女性 46.7 歳)となっており、また、平均勤続年数は 12.4 年(男性 13.9 年、女性 10.1 年)となっている。

引用:「令和2年分 民間給与実態統計調査」(国税庁)

国税庁が出している「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均給与は約433万円、平均年齢は46.8歳でした。

こちらと研究職の給料を比べてみましょう!

大学と企業の研究職の年収を職位ごとに見ていきます。

  • ポスドク(27~30歳*):400万円
    ※大学院博士課程卒を想定
  • 助教(31~40歳):550万円
  • 准教授(41~50歳):900万円
  • 教授(51~65歳):1100万円

こちらの年齢通りに記載の年収がもらえたとして平均年収を計算すると・・・

大学の研究職の平均年収は約835万円

  • 研究員(24~30歳*):400万円
    ※大学院修士課程卒を想定
  • 主任研究員(31~40歳):550万円
  • 課長(41~50歳):650万円~
  • 部長(51~60歳):800万円~

こちらの年齢通りに記載の年収がもらえたとして平均年収を計算すると・・・

企業の研究職の平均年収は約589万円

平均年収433万円に比べると高いという結果になりました。

やっぱり研究職の年収って高いじゃないですか!?!?ってなるんんですが、残念ながらこれはごく一部の方です。

大学でいうと「教授」になれるのはほんの一握りですしね・・・

本当にうまくいった場合にこの平均年収にれるということです。

大学と企業の研究職の年収比較

さて、先程の計算上では、「企業」に比べて「大学」の研究職の方がだいぶ高くなりましたが・・・

  • 企業は低い方で計算している
    (※800万~なら800万で計算)
  • 大学は年収の高い「教授」期間が長い
    (※定年という概念がない)

という理由があります。

「企業」の研究職の平均年収は最低値ということですね。

給料を追い求めるなら

実は給料を追い求めるなら「企業」の研究職をおすすめします!

単純に大学と企業の研究職の年収を比較すると、大学の研究職の方が同年代で年収が高く、教授まで昇進すれば1000万越えと非常に魅力的です。

一方、企業では、大学に比較すると平均年収は低いですが、課長や部長まで昇進すると、企業の規模によっては、課長で1200万円以上、部長で1500万以上と、大学教授より、よっぽど高い給料がもらえます。

給料だけ求めるのであれば、大手企業の研究職で昇進を目指すのがよいでしょう。

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研究を追い求めるなら

研究を追い求めるなら「大学」の研究職の方が良いでしょう!

大学で研究する最大のメリットは研究の自由度だと思います。

「企業」では「大学」に比べて確かに給料が上がりやすいかもしれません。

ただ、給料が高い課長や部長まで昇進すると、実際に現場で手を動かして研究をすることはほぼありません。

研究より組織のマネジメントに使う時間が増えます。

なので、退職まで研究したいという人には、大学で研究職をするのがよいかもしれません。

もちろん、「大学」の場合でも研究だけでなく授業をしたり、研究室のマネジメントをしたりする必要がありますが、「企業」と比較するとまだマシかなと思います。

私は大学で研究していますが、自分の興味のある研究を自分のペースでできます。

別にお客さんがいるわけでもなく、締切があるわけでもないので、比較的ストレスなく働けると思います。

企業の研究職では、お客さんのニーズを把握して、基本的にはお金になる研究しかできません。

昔は企業でも5年10年後に花開くような基礎研究をできていましたが、最近ではそういった研究はほぼできません。

企業では実際に製品化に直結する技術を研究しているため、応用に近い研究、製品化に向けた研究がしたい人は企業での研究職が向いているかもしれませんね。

大学の研究職って実は年収低い!?

「大学」の研究職の年収は実は低いです!

あれ?

「企業」で課長や部長になって年収が1200万とか1500万とか高くなるから給料を追い求めるなら「企業」だ!というのはわかります。

けど、結局「大学」の方が平均年収高かったですが・・・

大学の年収が低い理由

たしかに、大学で准教授や教授まで昇進すると年収は900万以上と平均年収433万円を大きく上回ります。

これだけ見ると大学の研究職は自由度もあって年収も高くて魅力的と思うかもしれません。

しかし、大学では40歳近くまでポスドク、50歳近くまで助教をしている人もたくさんいます。

昇進するのはなかなか大変なのです。

もちろん「企業」の研究職も昇進は大変ですが、「大学」の研究職で准教授や教授になるのはほんの一握りです。

大学でずっと昇進できないとサラリーマンの年収と同じか低いケースも出てきます。

さらに、大学研究職は裁量労働制なので、「働いた時間=給料」ではありません。

  • 1日の労働時間は12時間で普通
  • 休日出勤も当たり前
  • 残業代ももちろん出ません

なので、こんな感じになります。

給料を時給換算すると、一般のサラリーマンより「大学」の研究職の方が低いかもしれません。

企業の研究職は、大学のようなことはないので、給与を時給換算してもサラリーマンより高いです。

まとめ

今回は、研究職の年収について記載いたしました。

  • ポスドク(27~30歳*):400万円
    ※大学院博士課程卒を想定
  • 助教(31~40歳):550万円
  • 准教授(41~50歳):900万円
  • 教授(51~65歳):1100万円
  • 研究員(24~30歳*):400万円
    ※大学院修士課程卒を想定
  • 主任研究員(31~40歳):550万円
  • 課長(41~50歳):650万円~
  • 部長(51~60歳):800万円~
  • 給料を重視するなら「企業」の研究職
  • 研究を追求するなら「大学」の研究職
  • 「大学」では比較的給料が低いポジションのまま年齢を重ねる場合も多い

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