記事を担当するのは「まだ」です。
~こんな人に読んで欲しい~
- 研究職になろうか迷っている人
- 研究職を目指している人
- 研究職の英語を使う場面が知りたい人
現在、地方の旧帝大で研究職として働いています。
研究に関しては、大学4年生のときに研究室に入ってから修士課程・博士課程と研究を続け、かれこれ約10年ほど研究ばかりしています。
研究をしていると英語を使う機会がそこそこあります。
結論から言うと英語はできないといけません!
英語は必須であることを前提として、今回は、
研究職で英語を使う機会
についてお教えします。
研究人生で私が実際に経験したことをもとに記載していきます。
研究職とは
研究職は学術的アプローチにより、これまでにない技術や理論を創出する仕事です。
研究職は「基礎研究」と「応用研究」に分類できます。
基礎研究
基礎研究は、まだ発見されてない未知の物質や原理を発見し、そのメカニズムなどを理論的に解明していく研究のことです。
基礎研究は、より学術的なアプローチが求められ、大学や国の研究機関で行われている場合が多いです。
応用研究
応用研究は、基礎研究により発見された知識を利用して、実用化に向けて発展させる研究です。
応用研究は、新しい物質や原理を利用して、製品やサービスをつくり出すため、企業で行われる場合が多いです。
研究職で英語を使う機会は?
まず、研究職ではどういった時に英語を使うのかについて。
(「まだ」が大学の研究職なのでその内容が主になります。)
- 英語論文執筆
- 国際会議発表
- 研究室内でのコミュニケーション
- 情報収集
- 査読プロセス
大きくこの5つぐらいではないでしょうか。
これら5つについてそれぞれ具体的に記載していきます。
英語論文執筆
大学の研究職で最も大事なのが論文です。
一般的に論文は英語で書かれています。
A4、10ページほどの論文を年間数本は書く必要があります。
また、研究内容が良くても、論文の英語が不十分だと、論文として認められなかったりもします。
私が最初に英語で論文を書いたのは、修士課程の2年のころでした。
一通り書き上げるのに数カ月かかりました。(ほぼ指導教員に修正されましたが・・・)
しかし、論文を3、4本書いているうちに要領をつかみ、今では数週間あれば書き上げることができるようになりました。
なんでもそうだと思いますが慣れは重要ですね。
また、日ごろから英語論文を読んで、言い回しなど知っておくのbetterです。
国際会議発表
大学で研究をしていると、研究成果を国際会議で発表し、多くの人に成果発信をします。
もちろん国際会議なので英語で発表します。
国際会議は年間、数回程度出て発表するのが一般的でしょうか。
私が最初に国際会議に参加したのは、修士課程の1年生の頃でした。
その時は、口頭発表ではなくポスター発表の形式でした。
ポスターの前に1時間程度たって、ポスターを見に来た人に英語で説明していました。(理解してもらえたのかはわかりませんが・・・)
その翌年に、口頭発表を経験しました。発表時間は15分。質疑応答が5分。合計20分でした。
国際会議発表では、英語を聞く力、話す力が求められます。
日本人は特に、英語でコミュニケーションをとることに対する障壁が高いと言われています。
私も最初は英語力は全然(TOEIC500点程度)でしたが、研究室の留学生と話したり、国際会議や留学を経験することで、自然と英語でコミュニケーションをとれるようになりました。
研究室内でのコミュニケーション
先ほども少し記載しましたが、研究室内でのコミュニケーションで英語は必要です。
大学にもよりますが、1つの研究室に所属する学生の人数は大体10人程度です。
その10人のうち、私が博士課程の頃は、研究室内に2人程度外国人留学生が在籍していました。
また現在は、研究室に8人ほど留学生がいます。
ほとんど外国です(笑)
なので、今はコミュニケーションは基本英語で行っています。
こんな感じで、嫌でも英語を使う必要があり、自然と英語が身についていきます。
情報収集
研究をする上で情報収集はとても重要です。
従来研究を調べ、課題を抽出し、新たなアプローチで課題を解決する。
その従来研究は、一般に英語で書かれた文献(論文など)を読みます。
※従来研究:これまでにあった、これまでに行われた研究のこと。
また英語論文を書く際も、英語で書かれた従来研究を徹底的に調べ、参考文献に記載していきます。
学生の頃は、情報収集では80%日本語、20%英語といった感じでしたが、現在は20%日本語、80%英語といった感じです。
情報収集能力(英語を読む力)は研究成果を出す上で極めて重要と言えるでしょう。
査読プロセス
査読プロセスとは
その分野の専門家によって行われる学術的な著作物(論文など)を評価するプロセスです。
学術論文は基本的に英語で書かれています。
私にも査読依頼が月に数件来ます。
忙しいときは断りますが、時間が取れるときは、投稿された英語論文の内容について、コメントや指摘をします。
逆に、私が投稿した英語論文に対して、査読されて結果が返ってきた場合、そこで指摘されたことに対して、一つ一つ英語で答えて返信します。
学生の頃は、査読することはありませんが、働きだすと査読する機会が増えてきます。
まとめ
今回は「研究職で英語を使う場面等」について記載しました。
結論、英語は必須です。英語の読み書きだけではなく、聞く力・話す力など英語でのコミュニケーション能力が重要になります。
最近は、Google翻訳も精度が上がってきましたが、まだまだ不十分な点も多いです。
Google翻訳に頼りっきりでは英語力は身に付きません。身近にいる外国人とコミュニケーションをとることが英語力を伸ばす近道でしょう。
以下にまとめます。
研究職で英語を必要とするタイミング
- 英語論文執筆
- 国際会議発表
- 研究室内でのコミュニケーション
- 情報収集
- 査読プロセス