今回記事を担当するのは「まだ」です。
「まだ」は高校まで地元の田舎町で育ちました。
田舎といっても地方都市にはいまして、現在、地方大学の教育・研究職(助教)として働いています。
研究に関しては、大学4年生のときに研究室に入ってから修士課程・博士課程と研究を続け、かれこれ約10年ほど研究ばかりしています。
将来、大学や企業で研究者として働きたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
研究職に就くには、大学の授業の成績が良くないとなれないと思われている人は多いと思います。
今回は、「まだ」の経験から
- 大学で良い成績をとる人の特徴
- 研究者として良い業績を残す人の特徴
- 研究者になるために学生時代の成績は重要なのか?
などについて記載していきます。
研究職とは
研究職は学術的アプローチにより、これまでにない技術や理論を創出する仕事です。
研究職は「基礎研究」と「応用研究」に分類できます。
基礎研究
基礎研究は、まだ発見されてない未知の物質や原理を発見し、そのメカニズムなどを理論的に解明していく研究のことです。
基礎研究は、より学術的なアプローチが求められ、大学や国の研究機関で行われている場合が多いです。
応用研究
応用研究は、基礎研究により発見された知識を利用して、実用化に向けて発展させる研究です。
応用研究は、新しい物質や原理を利用して、製品やサービスをつくり出すため、企業で行われる場合が多いです。
大学で良い成績をとる人の特徴
大学の授業で良い成績を取る人は下記のことを着実に行える人です。
- 講義に出席し、積極的に参加すること
- 予習復習をしっかり行うこと
- メモやまとめを取り、整理すること
どれも、小学校、中学校、高校の頃に言われる基本的なことですね。
しかし、大学生活では、アルバイトやクラブ・サークル活動、友達付き合いなど、授業以外にたくさんやることがあり、なかなか上記の基本的なことができない学生が多いです。
わたし「まだ」も学部生時代は、飲食店でバイトをしたり、フットサル部に所属したり、友達と旅行や飲み会をしたりと、授業以外にたくさん時間を使っていました。
授業には出席していましたが、予習復習、メモやまとめを取り整理することはほとんどしていませんでした。中間・期末試験前は前日に徹夜といった感じです。(笑)
そんな「まだ」の授業成績は、可もなく不可もなく、そこそこといったところでした。
研究者として良い業績を残す人の特徴
研究者として良い業績を残す人は以下の特徴を有しています。
- 問題意識・課題発見力を持つ
- 仮説を立て着実な実験計画と実験手法を用いて検証すること
- 論文の執筆能力・論理的思考力があること
- 豊富な知識と情報収集能力があること
- 協調性とコミュニケーション能力があること
まずは、研究テーマに対する問題意識を持つことが重要です。研究テーマについて深く考え、新たな問題点や課題を見つけ出し、解決するためのアイデアを出すことが必要です。
研究課題を決めた後は、仮説を立て、実験計画を立て、検証していきます。実験では正確で信頼性の高いデータを得るスキルも重要になります。
研究者には実験で得られた知見を論文にまとめ上げる執筆能力が必要です。結果や考察を正確にまとめ、論理的に分かりやすく説明することが求められます。
論文を執筆する際には、適切な文献調査が必要となります。研究テーマに関連する最新の情報を収集し、それを研究に活かすことができるようにすることも重要です。
研究者には協調性とコミュニケーション能力も求められます。共同研究者や関係者とのコミュニケーションを円滑に行い、協力しながら研究を進めることが必要です。また、発表や報告などで研究成果を正確かつ分かりやすく伝えることも大切です。
研究者になるために学生時代の成績は重要なのか?
上記のように、大学の授業で良い成績を取ることと、研究者として優れた業績を残すことは、必ずしも直接的な関係はありません。
ただし、大学の授業で良い成績を取る人は、着実な学習スキルを有しており、基礎的な知識を習得していることから、研究者としての成功につながる可能性が高いと考えられます。
授業と研究の一番の違いは、課題の答えが分かっているかいないかだと思います。
授業では既に完成された学問を学びます。一方で、研究は誰も答えを知らない課題に対して、新たなアプローチで根気強く答えを探しにいかなければなりません。
また研究では、得られた成果を積極的に発信していく情報発信力も求められます。
これらは大学の授業ではなかなか学ぶことができません。
よって、研究職に就くためには、学部3年までの授業を受ける時期より、4年生以降の研究室配属されてからが重要と考えます。
本ブログでは「研究職を目指すにあたって学生時代にやっておくとよいこと3選」についても記載しているので、是非そちらもご覧ください。👇
まとめ
今回は、研究者になる上で大学の成績は重要ではないのかについて記載しました。以下にまとめます。
- 大学の授業で良い成績を取ることと、研究者として優れた業績を残すことは、必ずしも直接的な関係はない
- ただし、大学の授業で良い成績を取る人は、着実な学習スキルを有しており、基礎的な知識を習得していることから、研究者としての成功につながる可能性が高い
- 研究では誰も答えを知らない課題に対して、新たなアプローチで根気強く答えを探しにいく姿勢が重要