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田舎・地方の子育て費用について(大学生)

2022年1月22日

今回は、田舎・地方の子育て費用(高校生)についてです。

記事を担当した「だま」です。

自己紹介

  • 田舎・地方出身(かなり田舎)
  • 大学は都会、その後田舎・地方に戻る
  • 田舎・地方で子育て中
  • 田舎・地方でも稼げることを証明するべく日々活動中

さてご存じの方も多いと思いますが、都会の方の田舎・地方への定住願望は増加しています。

  • 田舎・地方の喉かな雰囲気の中で暮らしたい
  • 都会の喧騒から離れて自然と戯れたい
  • コロナ渦だった頃はその不安から

と様々な理由で田舎・地方への定住願望が増えています。

しかし、結局、移住先を選ぶ際に最も大事にしたいことは、田舎・地方は生活できるの? です。

結論からいうともちろんできます(笑)
じゃないと誰も田舎・地方にいません(笑)

ただ、何にどれくらいの費用が掛かっていくのかが都会と大きく変わる部分かなと思います。

その部分について、今回は「田舎・地方の子育て費用(大学生編)」を記載していきます。

生まれてから高校生までの子育て費用を比較(東京と田舎・地方)

さて、これまでに

と記載してきました。

東京と田舎・地方では子育て費用に大きな差が生まれます。

未就学児~中学生までにおいては年間約30万円もの差が生じ、生まれてから中学3年生までの15年間でなんと子ども1人当たり約630万円の差が生じます。

子ども2人なら約1260万、子ども3人なら約1890万の差が生じます。

高校生の3年間においても公立高校では子ども1人当たり約81万円の差が生じ、私立高校では子ども1人当たり約191万円の差が生じます。

東京都と田舎・地方では未就学児~高校生までの18年間で、子ども1人当たり約711万~821万の差が生じます。子ども2人では約1422万~1642万、子ども3人では約2133万~2463万の差が生じます。

日本の家庭では子ども2人が一番多いので、

例えば、、、

高校生まで子ども2人を育てるのに東京と田舎・地方では約1422万~1642万円の差が生まれるので、多い方の1,642万円を取りましょう。

東京で暮らす場合には18年間の間で1642万/18=年間約91万円を余分に稼ぐ必要があります。

しかもこれは子育て費用だけの差なので、子ども以外にかかる夫婦2人分の生活費では、東京と田舎・地方で月に約47,000円の差が生まれるので、年間約57万円の差が生じます。(ほぼ、家賃など住宅費の差です。)

足し合わせると、91万+57万=年間148万円を東京(都会)では田舎・地方より余分に稼ぐ必要があります。

これが年収ならまだしも、必要なお金なので手取りで年間148万円稼ぐ必要があります。

大変ですね・・・

  • 年収400万円の方の場合(手取り約320万)
    プラス148万円して手取り448万円をもらおうとすると
    年収は約600万円になります。
    年収ベースで200万円上げないといけません。
  • 年収600万円の場合(手取り約450万)
    プラス148万円して手取り598万円をもらおうとすると
    年収は約820万円になります。
    年収ベースで220万円上げないといけません。
  • 年収800万円の場合(手取り約580万)
    プラス148万円して手取り728万円をもらおうとすると
    年収は約1020万円になります。
    年収ベースで220万円上げないといけません。

大体年収ベースで200万~220万くらい上げることで得られる金額が年間148万円という手取りです。

年収ベースで200万上げるのは大変ですが、世の中のお父さん、お母さん頑張っていきましょう!!!(笑)

逆に言うと、収入が変わらず、東京(都会)から田舎・地方に移住すれば、年間約手取り148万円分を余分に使えるということになります。

収入が変わらず、田舎・地方に移住するのは難しいことではありますが、これができれば、月に約12万円は余分につかえることになるので、生活にかなりのゆとりが生まれます。

収入(仕事)だけで考えるのではなく、収入と支出のバランスを考えて、田舎・地方移住を検討することをオススメします。

👇田舎・地方の子育て費用について(未就学児~中学生まで)

合わせて読みたい

👇田舎・地方の子育て費用について(高校生編)

合わせて読みたい

大学生1人にかかる費用を比較(東京と田舎・地方)

さて、前置きがかなり長くなり、すみません・・・。(笑)

本題の大学生1人にかかる費用を見ていきましょう。

さて、高校生までで子ども1人当たり約711万~821万円の差が東京と田舎・地方では生じましたが、大学生となるとどうでしょうか?

教育費

まずは教育費についてです。

令和2年度学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専修学校生生活調査(独立行政法人 日本学生支援機構)

こちらはJASSO(独立行政法人 日本学生支援機構)のデータです。授業料だけでなく通学費まで入っており、実際にかかる費用に近いと感じたため、こちらのデータを参照します。

年間にかかる教育費として

  • 国立大学では592,000円
  • 公立大学では605,000円
  • 私立大学では1,310,700円

となります。

大学4年間に換算すると、 国立大学では約240万円、公立大学では約240万円、私立大学では約520万円となります。

私立大学は恐ろしく高いですね・・・。

ちなみに、運営者「だま」は私立の理系大学だったので、おそらく520万円よりも教育費が掛かっていると思います・・・。

養育費

養育費についても同様のデータでみていきます。

令和2年度学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専修学校生生活調査(独立行政法人 日本学生支援機構)

※上の表の「計」は学費と生活費を足し合わせたものです。

年間に係る養育費(生活費)として

  • 国立大学では839,800円
  • 公立大学では767,900円
  • 私立大学では617,900円

となります。

大学4年間に換算すると、 国立大学では約336万円、公立大学では約308万円、私立大学では約248万円となります。

教育費と養育費を足し合わせると、大学4年間で

  • 国立大学では約576万円
  • 公立大学では約548万円
  • 私立大学では約768万円

となります。

大学ってめちゃくちゃお金いるやん・・・・となるので、基本的には多くの大学生は奨学金を活用して学業に励みますよね。

東京と田舎・地方を比較

東京と田舎・地方の大学生1人にかかる費用(教育費+養育費)を比較していきましょう。

さて、ここで参考になるのは、表①②の「自宅通い」「下宿・アパート通い」です。(今回は簡単な比較のため、「学寮」は検証に使いません。)

本ブログでは田舎・地方代表を高知県とするケースが多いので、今回も東京都と高知県で比較します。(高知県には運営者2人の「まだ」・「だま」ともゆかりがあります。)

平成28年のデータですが、東京都の大学進学者数は76,039名、そのうち都内から流出するのは26,133名であり、都外流出率は26,133/76,039=約34%です。

なので、非常に単純に計算すると、東京都出身では66%が自宅暮らし、34%が一人暮らしと仮定します。(おそらく東京都外の大学に進学しても関東圏が多いと思うので、実際は自宅暮らしがさらに増加するかと思います。

高知県の大学進学者数は2,766名、そのうち県内から流出するのは2,189名であり、県外流出率は2,189/2,766=約80%です。

高知県出身では20%が自宅暮らし、80%が一人暮らしと仮定します。(高知県の場合だとおそらく県外に出るとほぼほぼ1人暮らしであり、また大学がある高知市近郊以外に住んでいた大学進学者は一人暮らしになるケースが多いので、実際は自宅暮らしは更に減少するかと思います。

参照元:高等教育に関する基礎データ(文部科学省)

当たり前ですが、圧倒的に高知県(田舎・地方)では、大学進学とともに一人暮らしになる割合が高いです。

表②の「計」(教育費+養育費)を見ると

  • 「自宅通い・国立大学」で年間約99万円
     大学4年間で約396万円
  • 「自宅通い・公立大学」で年間約99万円
     大学4年間で約396万円
  • 「自宅通い・私立大学」で年間約170万円
     大学4年間で約680万円
  • 「下宿、アパート通い・国立大学」で年間約172万円
     大学4年間で約688万円
  • 「下宿、アパート通い・公立大学」で年間約169万円
     大学4年間で約676万円
  • 「下宿、アパート通い・私立大学」で年間約241万円
     大学4年間で約964万円

自宅通いと下宿・アパート通いでは、大学4年間で、

  • 国立大学で約292万円
  • 公立大学で280万円
  • 私立大学で284万円

もの差が生じます。

また、最大の差が生まれる場合を考えると、

例えば、東京都「自宅通い・国立大学」と高知県「下宿、アパート通い・私立大学」では、大学4年間で568万円もの差が生じます。

こうなると、 子ども1人当たり約711万~821万円の差が東京と田舎・地方では生じましたが、 最大の差が生まれる例を当てはめると、大学4年間で568万もの差がうまり、結果として生まれてから大学生までで150万~250万程度の差になります。

田舎・地方では自宅通いができる可能性が低く、結果として大学4年間では東京より田舎・地方の方がお金がかかるケースが多いでしょう。

田舎からの大学進学はほぼ一人暮らし

田舎の高校生が大学に進学する際にはほぼ確実に一人暮らしです。

実際、私の地元(田舎)では、大学に進学した際にほぼ100%が一人暮らしをします。

なぜなら、近くに大学がないからです。

そして、交通機関も限られるし、交通費の値段も高いからです。

基本的に一番近い大学でも車で高速を使っても1時間はかかります。1時間なら余裕で通えるだろ!2時間かけて大学に通ってたわ!と都会の方から突っ込みがくるところですが、高速費が往復で6000円、ガソリン代も3000円くらいかかるとすると、1日9000円です。

1時間の距離といっても東京では電車で片道1000円・往復2000円で行けてしまいますし、定期を買えば1日計算でかなり安いでしょう。

田舎ではそうはいかないので、結局一人暮らしになるケースが大半です。

1日9000円だと、20日で18万円ですからね(笑)

それなら家賃払うわとなります。私の地元から車で片道1時間強かけて県内の大学に通学している友人がいましたが半年で一人暮らしに切り替えました(笑)。

まとめ

今回は大学生の子育て費用ついて記載しました。

大学4年間で国立大学では約576万円、公立大学では約548万円、私立大学では約768万円が必要。

自宅通いと下宿、アパート通いでは、自宅通いの方が大体280~292万円安く済む。

■田舎・地方では大学進学時に下宿、アパート通いになる場合は多く、東京では自宅通いになる場合は多い。

■大学4年間にかかる子育て費用については、下宿、アパート通いになる場合は多い田舎・地方の方が高くなるケースが多い。

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